天才を育てる方法。
天才。
この世にはそう呼ばれる人たちがいます。
人よりも突出して能力が秀でている人を称え、人々は天才と呼びます。
何の分野においても少なからず生まれつきの才能、遺伝はあると私は思います。
スポーツでも、勉強でも。
恋愛のもてるもてないも才能の一つでしょう。
私自身、これまで様々なスポーツをしてきました。
その中では、どうしても才能を実感してしまう瞬間は多々ありました。
トップ選手はもちろん、それ以外でも。
練習を全然していなくても、練習をたくさんやっている選手よりもうまかったり強かったりして勝ってしまう選手。
初心者でも、始めたばかりなのにすぐに上達する人。
やはり才能や遺伝はあらゆる分野で重要な要素であると思います。
しかし、才能は劣ってもトップに上り詰め、活躍する人たちもいます。
彼らもまた天才と呼ばれます。
彼らは努力や環境によって高いレベルへとたどり着いたのです。
もちろん、才能と努力、どっちかが極端という人は少ないのでしょう。
その分野でトップにいる人はどちらも兼ね備えています。
才能と努力、どちらがどれだけ強いかは人それぞれでしょうが。
この先天的な才能と努力や環境といった後天的なもの。
両方兼ね備える人がやはり一番です。
どちらかが欠けているともう一方がずば抜けていなければその分野のトップにはなれないでしょう。
しかし、先天的なものは鍛えることができません。
そのため、よりトップ、高いレベルを目指すために後天的な部分を伸ばしていかなければなりません。
後天的な環境や努力も先天的な才能に比べて非常に重要なものです。
それどころか後天的なものの方が大事であると言えるでしょう。
そのため、多くの親や指導者、教育者がどうやってより高いレベルに育てるか考えます。
そして人一倍高いレベルに達することができれば天才と言えるでしょう。
では、天才を育てるためにはどうすればいいのでしょうか。
一番に思いつく手段としては、幼い頃からの英才教育ではないでしょうか。
子供の能力は様々なことを吸収しやすい。
スポーツや芸術、音楽では幼い頃からその分野に触れさせることでその分野に関する能力を大きく伸ばしていくことができます。
さらに、より幼いほうが脳の発達とともにその能力もより伸びていくでしょう。
ある分野についての天才を育てるためにはこの方法はとても効果的でしょう。
技術的な部分も後から始める人より多く蓄えていくことができます。
しかし私は、一番重要なことはこれではないと思っています。
ある才能を伸ばすことがあらゆる分野で最も大切であり、人生の中でも一番重要であると思います。
それは努力する才能です。
努力する才能があらゆる才能の中で一番重要なのではないでしょうか。
努力する才能があれば、何においても人一倍頑張ることができるでしょう。
努力を積み重ねれば先天的な才能を越すことができます。
では、一言で努力する才能と言っても、そこにはどの様な意味がこめられているのでしょうか。
努力する才能にも幾つかの要素があります。
私は努力する才能は大きく二つの要素に分けられると思います。
まず一つ目は粘り強く、根性を持って、目標を達成する力があること。
そしてもう一つは、努力する楽しさを知っていること。
この二つがあれば、その人はどの分野においても高いレベルにたどり着くことができるでしょう。
この二つを育てていくことが人を育てる中での一番重要なものでしょう。
さらに、この二つは切っても切れない関係にあります。
そして二つ揃っていなければいけません。
根性だけあっても楽しくなければ結局やめてまうでしょう。
また、他に楽で楽しいことがあればそっちに行ってしまうでしょう。
一方で、努力する楽しさは知っていても、勉強や練習はやはり辛く苦しいものです。
根性がなければ途中で挫折してしまうでしょう。
もう一度言います。二つは切っても切れない関係にあります。
皆さん正直、この二つを見て当たり前のことだろうと思うでしょう。
しかし、これまでの日本では特に一つ目に目が向けられてきました。
根性。根性がなければ何もできない。
昔からこう考えられてきました。
そして根性は、ただ厳しく、逃げ場をなくし、まくし立ててやらせれば、少なからず培われていきます。
二つ目に比べるととても簡単です。
私は根性はあっても、ただやらされているだけで楽しくないといって挫折していく人を何人も見てきました。
その中には明らかに他の人にはない先天的な才能に恵まれている人もいました。
もし、これらの人が最後までやり続けたとしてもその人は幸せなのでしょうか。
もっと目を向けなければいけないことは努力することの楽しさを知ることです。
これを知っているものは必ずと言っていいほど強いです。
そして先天的な才能を凌駕する成長を見せます。
では、この努力する楽しさを育んでいくためにはどのようにしたら良いのでしょうか。
まず一つ目は、褒めて伸ばす。
これはよく言われることですね。
ただ、甘やかすこととは違います。
その人の成長に対して褒める。
ただ褒めるだけでなく、「どのようなことができるようになってすごい」などの様に具体的に褒めてあげることが大切だと思います。
これにより、自分が成長していることを実感するとともにそれがどうすごいのかということを知り、成長の喜びを知ることができます。
そして二つ目、目標を明確にする手伝いをする。
これはどういうことかというと、目標が明確になることでそれに向かって人は頑張ることができます。
目標が明確になっており、自分はどこに向かっているのかということを自らしっかりと自覚することで、成長の喜びだけではなく、その目標に近づいているという喜びを実感することができます。
目標が定まっていなければそれはただの遊びと変わらないと言ってもいいでしょう。
モチベーションの維持も難しいです。
途中で飽きてしまうこともあるでしょう。
その人の目標が明確になるよう、手助けしていくことが非常に重要になってきます。
具体的には、その人は何が好きなのか、なぜその分野で頑張っているのか、将来どうなりたいか、などのことを質問や会話の中に混ぜていき、それらのことをその人自身に自覚させていく必要があります。
自らのことを考えて、自分がどのような人間なのかということを自覚できれば、進むべき道も見えてきます。
そして、目標がはっきりと見えてくるでしょう。
このように、今回は天才とはなんだろうというところから天才を育てる方法について考えてきました。
私は自分の人生をこれまで歩んできた中で、これらのことは一つの心理だと思っています。
もちろん、他にも様々な考え方はあるでしょう。
ここまで私が述べてきた意見をもとに自分の中でまた考えてみてください。
そして、是非皆さんのコメントをお聞かせください。
ただ、ひとつだけ、気をつけなければならないことがあります。
それは、ひと1人の生き方や人生をコントロールしようとするのはとても傲慢なことです。
それはたとえ親であってもです。
その人にとっていちばんの幸せを考え続けてください。
少しでも誰かのためになれば。おわり。